2025年4月のメッセージ


新しい年が明けて、3ヵ月が瞬く間に過ぎ去っていきました。


春の天候は不安定で、夏日のような暖かさの後に、雪が降るほどの冷え込みがあり、体調管理が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。


熊本市江津湖周辺は、桜が満開を迎えています。

私も先日、簡単なお弁当を用意して、息子と二人で桜の下でゆっくりと過ごしてきました。

江津湖公園はたくさんの人でにぎわい、こぼれんばかりに咲きほこった花の下に、思い思いにシートを広げて、お弁当やおやつをほおばる家族連れ、カップル、若いグループ。

とても幸せで、平和な光景だな、と思いました。

どんなに冬が暗く冷たくても、かならず桜は咲く。

だから、私たちは安心して暮らしていられるのですね。


この大いなる循環、約束された宇宙の巡りがあるからこそ、私たちは自分のことだけを心配して生きていける。

そんな思いに浸りながら、芝生の上を転げまわる息子の服が汚れるなぁ、と横目で見ていた、そんなひとときでした。



ヨガ教室を始めて8年になります。

これまで、この不便な場所にあるスタジオ(自宅)までたどり着いてくださった方のために、ヨガの素晴らしさを伝えたい!元気に、幸せになっていただきたい!と熱い思いをもってやってきましたが、加齢と共にだんだんと気力・体力を保つことが難しく感じる今日この頃。


それでも、やっぱりヨガが大好きですし、ヨガを伝えることが大好き。

これからも、可能な限りこの教室を続けていきたいと思っています。

どうしたら、私自身も無理なく、楽に呼吸できる状態でこの仕事(ダルマ)を続けていくことができるのか。

50歳を過ぎて体力の減退をはっきりと感じるこの頃、わが身の出力と入力のバランスを考えていかなければな、と切実に考えています。


タイミングよく、3月の哲学講座で日本におけるヨガの先駆者、沖正弘氏(1921年-1985年)が考案した『断捨離』について触れる機会がありました。

今では、『断捨離』とは家の片づけや不用品を捨てることを指す、一般的に知られた用語ですが、もともとは、ヨガ哲学に基づく考え方で「不要なものを断ち、不要なものを捨て、物質への執着から離れる」という心の解放を意味するものです。



ということで、さて、何を断捨離しようか…。


まず、SNSとの付き合い方を見直しました。

ヨガ教室の情報発信としてInstagramを利用し始めましたが、この頃はちょっと時間が空くと無意識のうちにInstagramをスクロールしているような状態に陥っていました。

これはよくない、なんと無駄な時間なんだ、と思いながら、ついついスマホに手が伸びてしまう。

しかも、眺めているのはアルゴリズムによって作為的に流れてくる宣伝ばかり。

どこかの知らない誰かの滑った転んだを眺めていて、いったいなんの意味があるのか?

このまま人生の何パーセントかの時間をこのアルゴリズムに捧げるのはまずい!と思い立ち、Instagramのアプリをスマホから非表示にして、必要時だけパソコンからアクセスするようにしました。

これだけで、かなり頭の中に空間が生まれたような気がします。

そして、その分自然と本を読むようになりました。

ということで、InstagramのDMにご連絡を頂きましても気づくことができませんので、メールやLINE、お申込みみフォームよりご連絡をお願い致します。


そして、もう一つは自分の子供(新小4息子)を大人のエゴでコントロールしようとすることをある程度やめようと思ったことです。

長期休暇中は、毎朝、息子とゲームの時間や1日の過ごし方を二人で話し合って決めていましたが、思い切ってすべて息子に任せてみることにしました。

毎日のお手伝いや宿題の量をあらかじめ決め、それをいつやるかは息子が自分で決めます。

ゲームも、60分やったら10分休み、だけをルールにして、時間を無制限に。

これは思い切った決断でしたが、ゲームも満足するまでやり切ったら、きっと飽きるだろうという目論見があります。

どこまで子供を信頼するか、非常にむずかしいラインではありますが、とりあえずこの春休みに実験として試しています。

しつけという名のもとに正当化された「子どもをコントロールしなければ」という自分の中のエゴを手放せたことで、私自身はかなりストレスが軽減されました。

ダイニングテーブルでゲームをする息子の横で、私も本や新聞を読んだり、パソコン作業をしたり、できるだけ近くにいて空間を共有することにしています。

そうすると、逐一、ゲームの内容を実況で伝えてくれるので、それはそれで健全なコミュニケーションになっているのでは、と思います。

(仕事や読書ははかどりませんが)



人は、年齢や環境と共に、背負える荷物の量が変化していきます。

私自身も、たくさんのことを同時にこなせる能力(マルチタスク)が価値あるものだと思っていた時期もありますが、時として、自分が背負っている荷物を下ろして、選別し、そしてまた背負い直すプロセスも必要なのでは、と思います。

それがきっと、沖正弘先生の意味する『断捨離』なのでは、と。


ヨガ教室についても、あれもこれもと手を出し過ぎずに、毎日のレッスンを誠実に、でも、あまり気負わずに、変化を恐れずに、楽しむ余裕をもっていきたいと思っています。


旅もしたいし、歌も歌いたいし、時には夜更かしもしたい。

春は、いろいろな感情が湧き起こりますね。


少しずつ気温も上昇し、むくむくと体を動かしたくなる季節がやってきました。

スタジオレッスン、江津湖早朝ヨガ、週末オープンクラスでお待ちしています。

お久しぶりの方も、いつでもご連絡ください。



今回のブログの写真は、先日東京の実家に帰省した時に、実家の裏手にある『八国山緑地』(東京都立公園)で撮った写真です。

久しぶりにゆっくり散策しましたが、春の日差しが暖かく感じられ、さまざまな鳥のさえずりがシャワーのようにこだまし、ここそこに可憐な花が咲いていて、ファンタジーの世界にワープしたような感覚に包まれました。

東京都にも、豊かな自然が大切に守られている場所がたくさんあります。


aozora yoga kumamoto

江津湖ほど近くにある アットホームな自宅ヨガスタジオ