2024年5月のメッセージ


5月になりました。

一年の中でも特に過ごしやすく、お出かけにも心地のよい季節ですね。


この春の熊本は、例年になく雨が多かったのですが、そのせいか新緑に勢いがあり、江津湖周辺も数日の間に風景の印象がすっかり変わってしまうほどです。



英語のことわざに、

”March winds and April showers bring forth May flowers.”

というものがあります。

直訳すると、「3月の風、4月の雨が、5月の花をもたらす」でしょうか。


日本の格言を用いて「楽あれば苦あり」と訳される場合もあるようですが、「雨降って地固まる」も近いのではと思います。


確かに雨が続くと、洗濯物は乾かないし、出かけると濡れるし、予定がうまく進まないこともありますが、春の雨は新緑や美しい花々といったたくさんのギフトを用意してくれていますね。


年度末・年度初めでとても忙しかった方、不安定な気候に疲れてしまった方もいらっしゃるかと思いますが、大変な時期があっても、きっとその後に花が咲く。

そう信じて、乗り切っていきましょう。



スタジオでのヨガレッスンは、窓を開けてレッスンできる一年でもとても貴重な時期。

笑い声が町内中にこだまするのはご愛嬌。

江津湖のエネルギーを感じながら、おだやかに体や心と向き合う時間にしていきたいと思っています。


5月19日(日)江津湖早朝ヨガは、すでにたくさんのお申し込みを頂いております。一定数に達したところで締め切りとなりますので、ご希望の方はどうぞ早めにお申し込みください。



ゴールデンウイーク只中ですが、それぞれにいかがお過ごしでしょうか?

このところの円高で海外はあきらめて、近場にお出かけという方もいらっしゃるかと思います。


私は年のせいか、テーマパークなどの人工的な場所よりも、その土地の風土を感じられる旅を好むようになりました。


先日もふと思い立ち、家族で熊本港からフェリーに乗って島原半島へ日帰りででかけてきました。


島原は何度も訪れていますが、行くたびに新たな感覚に包まれる場所で、今回も改めてその静謐な空気感に深く感銘を受けました。



車で半島をぐるっと一周すること3時間。

今なお、歴史の残り香がそこここに漂う風景の中に、たゆたう時の流れを内包しながら生きる人々の”覚悟”のようなものを垣間見た気がしました。


島原市の史跡「原城跡」は、世界文化遺産「長崎と天草地方の 潜伏キリシタン関連遺産」の構成遺産です。


飛行機に乗って遠くへ飛んで行かなくとも、身近なところに宝物のような場所がたくさんあるのですね。

いつかゆっくり、九州のキリシタン史跡をめぐる巡礼の旅をしてみたい。

ひとつ、未来への楽しみが増えました。



ヨガ哲学の話をひとつ。


4月中考えていたことは、前回YOGA座学会のテーマ『自分も他人も傷つけないこと・アヒムサ(非暴力)』についてでした。


座学会や参加者からのフィードバックを通して、

「自分、もしくは何者かを傷つけてしまうことの多くは、相手のことを深く思っている時に起きてしまうのだな」という気づきがあり、日常でもそのことを思い返しています。


そして、自分や相手を傷つけてしまうケースは、家族などの近しい人との関わりにおいて起こりやすいのではと考えました。


これは、どの地域、民族においてもいえるのかどうかの検証は、フィールドワークと共に専門的に行う必要があります。


ヨガの古典的な教えでは「目の前にある役割を、結果を求めずに、集中して(心を込めて)行いなさい」とありますので、健全な家族関係を保つ上でも『結果を求めずに』がキーワードなのだろうか、と思います。


もし、「家族だから〇〇〇なはず」や「家族なのに〇〇〇なのはおかしい」という無意識の中の固定概念が、自分や相手を苦しめる状況を作り出しているのであれば、家族に対しても「結果を求めない」「無欲になる」ことが、誰も傷つけないアヒムサへの一歩につながるのかもしれない。


人間は欲が服を着て歩いているようなもので、無欲になることはとても難しいことですが、まずは自分をとことん俯瞰して眺めることであらゆる欲望を手放すことができる、とヨガの経典には記されています。


マットを敷いてポーズをとらなくても、1日数分間静かに目を閉じるだけで自分を見つめる練習になります。


シンプルなことほど、毎日実行することに忍耐を要しますが、毎日でなくても気が向いたときにそっと目を閉じてみてください。


私も、毎朝30分のひとりヨガ時間によって、どうにかギリギリのところで微調整ができているような気がしています。


次回の座学会は「正直であること(サッティアン)」について、参加者のみなさんとじっくり考えたいと思います。


これも難しいテーマですが、参加者のみなさまとのディスカッションをとても楽しみにしています。



これから先の予定ですが、

5月19日(日)江津湖早朝ヨガ、30日(木)YOGA座学会(満席)、6月23日(日)秋津公民館で週末オープンクラスがあります。


スタジオでの通常レッスンも、集中と爆笑の狭間にあるハートフルな時間となるよう、穏やかな空間作りに努めてまいります。


今月も、ヨガを通してみなさまとよき時間をご一緒できることを心待ちにしています。


こどもの日が終わると、運動会のシーズンでしょうか。


子供たちは神様からの贈り物。

家庭だけではなく、地域ぐるみで子供たちの成長を見守っていきたいですね。


ご家族や親しい人たちとの楽しいひとときがたくさんありますように。

そして時折、目を閉じて自分にとっての安らぎを感じられる、そんな瞬間がありますように。


内なる命の輝きと共に、素敵な日々をお過ごしください。


aozora yoga kumamoto

江津湖ほど近くにある アットホームな自宅ヨガスタジオ